運送業界

【日本通運】総合物流国内No,1の運送業界の「巨人」を知る

2019年5月25日に衝撃的なニュースが飛び込んできました。

25日午前、山形県鶴岡市の国道で、自衛隊の砲弾、9トン余りを積んだトラックが乗用車に追突し、国道沿いの海岸に転落しました。積み荷は散乱せず、爆発の危険性はないということで、警察が自衛隊に砲弾の回収を要請しています。

25日午前9時半ごろ、山形県鶴岡市小波渡の国道7号線で、自衛隊の砲弾、9.7トンを積んだ運送会社のトラックが、右折するために止まっていた乗用車に追突し、道路左側のガードレールを突き破って、およそ5メートル下の海岸に転落しました。

警察によりますと、この事故で、トラックに乗っていた2人が病院に搬送されましたが、意識はあるということです。砲弾を積んだトラックは海岸で横倒しになっていますが、積み荷は散乱しておらず、警察が自衛隊に確認したところ、砲弾が爆発する危険性はないということです。

現場は、鶴岡市南部の日本海沿いを走る見通しのよい片側1車線の直線道路で、道沿いに住宅などが並んでいて、付近の国道はこの事故のため3時間半にわたって通行止めとなりました。警察が、自衛隊に砲弾の回収を要請しています。

引用:NHKニュース

 

日通さんやってしまいましたか・・・

 

 

日通でおなじみの日本通運株式会社は言わずと知れた日本で一番大きい運送会社です。

今回の日通の事故で ネット界隈では事故以外に日本通運という会社は何でも運んでしまうのかと話題になっています。

 

かつてはぎん丸もお世話になったことのある運送業界を牛耳る巨大運送会社。

野球でいえば「巨人」みたいなものです。

当記事では日本通運という巨大運送会社を紹介します。

日本通運株式会社とは

1937年(昭和12年)10月1日 に、日中戦争中の戦時経済統制の一環として、戦時物資を円滑供給するため、自動車(トラック)を用いて、貨物列車での集荷・配達業務を行う、全国の通運業者を統合して日本通運法の下で国営企業として成立された。

戦後、1950年(昭和25年)に、日本通運株式会社法を廃止する法律が施行され、民間企業として再出発した(各地の旧日通系業者は「赤丸に白抜きの旧字体“通”」マークを共通使用している)。その経緯からか、旧日本国有鉄道の流れを残す会社である。

引用:Wikipedia

ぎん丸
ぎん丸
「いわゆる親方日の丸ってやつです」

 

  • 世界42ヶ国、267都市、678拠点のネットワーク
  • 売上高21,385億円
  • 従業員31,871
  • 世界物流業界  7

2019年2月に発表された新たな経営計画では5年おきに段階的に成長を続け、2037年に売上高を3.54兆円を目標に掲げています。

ちなみに日本通運は日本で唯一、自社輸送で陸・海・空すべての輸送モードを持っていて、最近では「世界日通」と銘打って国際物流に力を入れています。

さらには2019年4月より各地の支店で働く非正規社員6000人の賃金を正規社員の水準まで引き上げる「同一労働・同一賃金」をいち早くに導入した企業でもあります。

運送会社でいうと、一般消費者に馴染みがあるのは「ヤマト運輸」「佐川急便」「日本郵便」「西濃運輸」などの宅配業者ですがこれらの有名運送会社を差し置いて、日本のトップに君臨する運送会社こそが「日本通運」なのです。

※運送業界でこの数値がいかにすごいかは以下の記事で詳しく書いていますのでご覧ください。

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日通に運べないものはない

運送業界で働く人なら一度は聞いたことはあるでしょう。

 

「日通に運べないものはない」

今回の事故を起こした内容よりも、積み荷である「自衛隊の砲弾」を日通が輸送しているのかが話題となっていますが、こういった特殊輸送は日通のお家芸であることはあまりにも有名な話です。

国が関係するイベントや重要貨物には必ずと言って良いほど日通が絡んでいます。

ちなみに日通はトラック輸送だけでなく引越し・会社移転・美術品展示・重量品輸送などの現場仕事をこなす作業員が多く在籍していて、彼らが「日通に運べないものはない」を支えています。

日通は紙切れ一枚から数千トンもの巨大重量物まで何でも運びます。

今までに日通が輸送(作業した)実例をいくつか紹介します。

  • モナリザ
  • 冷凍マンモス
  • 阿修羅立像
  • 国宝・重要文化財
  • 種子島ロケット
  • 風力発電機
  • 新幹線・リニアモーターカー
  • F1・モータースポーツ
  • 各省庁の移転
  • 築地市場~豊洲市場への移転
  • 東京マラソン
  • オリンピック・WBC

他にも数えきれないほどの有名行事や特殊輸送には必ずと言って良いほど日通が関係しています。

日通なくしては国レベルの重要イベントは成功しないともいえるでしょう。

※関連記事

重量屋はガテン系職人の最高峰だと思う件当記事は一般には馴染みのない数百キロ~数百トンまで想像のつかないような重量物の運搬・設置・据え付けをするガテン系職人最高峰の「重量屋」の紹介記事となっています。...

ぎん丸がトラックドライバー時代に日通さんの仕事を見たことがありますが運送会社の枠を超越した作業員が多く在籍していました。

その反面に日通は組織が大きすぎて協力会社・庸車・下請けを多く抱えて戦力のバラツキがみられ悪い印象しかない人もいます。

 

↓こちらは築地市場の移転動画ですが作業員は昔と変わらず寄せ集めと言ったところですか(笑)

良くも悪くも日通の組織力や技術に勝る運送会社は日本にはないでしょう。

おわりに

皮肉にも今回の事故で違った意味で脚光を浴びてしまった日通さんですが今頃社内の上層部たちはてんやわんやと対応を迫られていることでしょう。

最後に事故を起こしてしまったドライバーや助手の方は幸いにも軽傷だったそうです。

日通ほどの会社だとこれだけの大きな事故を起こしたドライバーへの罰則等はどうなるのか興味がありますね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※当ブログでは15年間のトラックドライバー生活で経験した知識を多く発信しています。

こちらの記事は業界経験者だからこそ言えるリアルな内容盛りだくさんですので参考にしてください。

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