当記事ではトラックドライバーが駐停車時にエンジンを切らない6つの理由について元トラッカーのぎん丸が説明します。
PA・コンビニ・道路上などさまざまな場所に駐停車しているトラックドライバーたち。
トラックは車体が大きいので大型のエンジンを搭載しています。
大型のエンジンを搭載しているので必然的にエンジン音もうるさくなります。
周囲から見るととても良い効果には見えないどころかむしろ迷惑です。
- 排気ガス臭い
- エンジン音がうるさい
正直言ってぎん丸もそう思います。
なぜトラックドライバーはエンジンを切らないのか?
先日のyahooニュースのトップに出ていた割には少々物足りない内容だと感じました。
その記事はこちら→ハーバー・ビジネス・オンライン
もちろんトラックドライバーにもエンジンを切らずに駐停車する理由があるのです。
その理由を知っていたら今後あなたのトラックドライバーに対する見方も少しは変わるのではないでしょうか?
この記事がそれぞれに参考になれば幸いです。
トラックドライバーにとって車内は家
トラックドライバーの仕事は車内にいる割合がとても多いです。
とくに中・長距離ドライバーは車内で寝食を共にする家同然なのです。
夏は暑いし、冬は寒い。
夏は冷房、冬は暖房を使用します。
車内では電気が使用できるためご飯を炊いたり、お湯を沸かすこともできます。
みなさんも家にいれば冷暖房に電気もつかいますよね。
家の中を快適に保つためにはエンジンを掛け続けなければなりません。
トラックの車内は住宅と違い断熱性も気密性も悪く、真夏と真冬は冷暖房を付けなければとてもじゃないけど車内にいられないのです。
乗用車の中と同じ状態です。
車内は24時間365日昼夜問わず日本の物流を支えているトラックドライバー達の家ですから大目に見ても良いのではないでしょうか。
空調設備を搭載している
主に食品・冷凍品・医薬品など温度を管理して輸送しなければいけないトラックには空調設備が搭載されています。
その空調設備を動かす動力はエンジンです。
エンジンを止めてしまうと空調も止まってしまいます。
空調設備搭載のトラックはとくにエンジン音がうるさいので文句を言いたい気持ちもわかりますが致し方ないのです。
DPF装置を手動燃焼させている
こちらは一般の人には馴染みがないと思いますので知っていていただけたらと思います。
DPF装置とは?
ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる黒煙などの細かい粒子物質を軽減させる装置です。
自動車排ガス規制が厳しくなりこの装置はほとんどのトラックに装着されています。
DPFは走行中に自動燃焼をしますが、燃焼が追いつかなくなるとトラックを停止し手動燃焼に切り替えなくてはなりません。
手動燃焼と言ってもボタン一つで切り替えられます。
この手動燃焼が割と頻繁にやらなければならないのです。
所要時間は20分~40分。
手動燃焼中のトラックのエンジン音はかなりうるさく周囲の人たちからすればとても迷惑です。
しかしDPFを手動燃焼させないとトラックは故障して走行不能となってしまいます。
ものすごいエンジン音でアイドリングをしているトラックを見かけたらDPF手動燃焼中なのかもしれません。
こちらもトラックの性能を維持するには致し方ないのです。
バッテリー上がり防止
コンビニ・スーパーの配送をしているトラックには電動で昇降するテールゲートという設備が搭載されています。
テールゲートの動力は電気です。
テールゲートの作業回数が増えると電気を蓄えているバッテリーへの負担が多くなり、最悪はバッテリーが上がってしまいます。
数百キロを持ち上げるテールゲートはバッテリーにかなりの負荷をかけるためエンジンをかけて電気をバッテリーへと供給するのです。
こちらも致し方ありません。
PTO(パワーテイクオフ)使用時
こちらは駐停車時というよりも作業時に多いです。
PTOとはパワーテイクオフの略称で高所作業車・クレーン付きトラックなどの作業機を搭載しているトラックのエンジンから動力を取り出す機構です。
したがってエンジンを掛けざるを得ないのです。
一般に馴染みあるのは電気工事車・クレーン車・消防車・ごみ収集車です。
こちらも致し方ありませんね。
何も考えていない
残念ながらこれが一番多い理由なんです。
とくに意味なく冷暖房も付けるわけなくエンジンを切らず駐停車をするトラックドライバー。
高速道路のPAなどで不要なアイドリングをしているはかなり多いです。
お心あたりありませんか?
トラックは車体が大きい、数が多いのでどうしても周囲から目にとまりやすいのです。
この記事を読んでいるトラックドライバーのあなたは無駄なアイドリングはやめて下さいね。

おわりに
トラックドライバーがエンジンを切らない6つの理由をわかって頂けたでしょうか?
5つ目までは真っ当な理由ですが問題は6つ目の「何も考えていない」です。
現役のトラックドライバーなら多少は心当たりがあるはずです。
ちなみにぎん丸がいた運送会社はデジタコという機械が取り付けられていて、アイドリングを続けると警告音がなり夏でも冬でも停車中はエンジンを掛けられませんでした。
そしてクレーム防止のため不要なアイドリングは禁止でした。
冒頭にもいいましたがトラックのエンジン音は車内にいると気づきにくいですが、かなりうるさいですし不快です。
トラックドライバーに限らずみなさん不要なアイドリングはやめましょう。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
※当ブログでは15年間のトラックドライバー生活で経験した知識を多く発信しています。
こちらの記事は業界経験者だからこそ言えるリアルな内容盛りだくさんですので参考にしてください。
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