日本の物流を支えるトラックドライバー。
近年はインターネット通販の普及で当日~翌々日までに自宅へ届くのが当たり前の時代になりました。
商品を買う人がいれば商品を届ける人がいる。
当記事ではインターネット通販に限らず、日本の物流を支える陰の立役者である長距離トラック運転手について、15年間トラックドライバーとして業界を幅広く経験してきた、ぎん丸がメリット・デメリットを紹介します。
当記事が参考になる人
- 長距離トラック運転手のメリット・デメリットを知りたい人
- 長距離トラック運転手に興味がある人
- 旦那、彼氏が長距離トラック運転手の人
目次
長距離トラック運転手とは

長距離トラックドライバーはざっくり説明すると、日本全国を網羅する貸し切り「チャーター便」から決められた指定場所へと配送する「定期便」の2種類に分かれます。
当記事でいう長距離とはざっくりと片道400㎞を超える運行を言います。
根拠はとくにありませんが、感覚として昔の同僚と話し合った結果が400㎞です(笑)
現役の長距離ドライバーの人なら共感してくれると信じています。
ぎん丸の勤務地は神奈川県でした。
長距離トラックドライバーは常に一日400㎞以上の区間を往復、あるいは片道600㎞以上の距離を運転しています。
長距離トラックドライバーのリスクは家に帰れない事

長距離トラックドライバーは走行距離が長いので、日帰り勤務が難しくなり毎日家に帰れません。
もちろん会社や仕事内容にもよりますが、2~3日家に帰れないのは当たり前で、とくにチャーター便専門の人は全国を転々とすることが多く、数週間家に帰れない長距離運転手も少なくはありません。
一人暮らしをしている人なんかは、たまに家に帰るとポストが郵便物で溢れかえっている状態だと言います。
長距離トラックド運転手の1日

長距離トラックドライバーの1日を「定期便」「チャーター便」と分けてざっくりと説明します。
定期便(路線便)
簡単に言うと宅配便などの拠点間輸送です。
業界では周知の話ですが大手運送会社は宅配便などは自社で輸送しないで、拠点間輸送は庸車(外注)が請け負っています。
※庸車についてはこちらの記事をご覧ください。




・モデルケース(神奈川~大阪往復)
大手宅配会社の拠点(ターミナル)間輸送
17時 出社(点呼・点検等)
18時 路線拠点で積み込み
21時 目的地へ出発
23時 休憩(PA、SA)
4時 路線拠点で降ろし
6時 就業点呼
路線便の中でも大手運送会社の宅配便をターミナル間輸送する仕事は楽な割に給料が良くておすすめです。
専用のカゴにすでに仕分けされ、荷物が積み込まれたカゴを16個積んだら目的地へ走るだけ。
破損事故等の責任はない。
時間に厳しくもない。
待機場所に困ることもない。
最大の敵は眠気。
— ぎん丸@元トラックドライバー (@ginmaru96) 2019年5月30日
上記はあくまでも首都圏や都市部での貨物量の多い場所のケースです。
一方で地方向けの荷物となると複数箇所での積み下ろしが基本です。
神奈川プラス完了!
某大手雑貨路線便福岡向けて3カ所おろし
しかも荷物4t分ないしwwそれで3カ所はふざけとるな
— 市場巡礼トラッカー@凱竜丸 (@5555moty) 2018年11月21日
西濃運輸や福山通運などの特別積み合わせ貨物運送は雑貨貨物(ゲテ物)で自主荷役メインでフォークリフトの資格が必要で慣れるのに時間がかかります。
チャーター便
文字どおりチャーター(貸し切り)なのでとくに決められた出社時間はありません。
仕事を依頼された都合の良い時間に出社します。
・モデルケース(神奈川~全国)
工場で精密機械を積み込み翌日配送の場合
7時 出社(点呼、点検)
8時 積み込み
9時 目的地へ出発
12時 休憩
18時 到着(就業)
長距離ドライバーと言えども「路線便」と「チャーター便」では運転技術から積込み技術の技量に大きな差があります。
簡単に説明すると「路線便」は免許証あれば初心者でもできます。
一方「チャーター便」はさまざまな荷物を運ぶため固縛技術や経験の差が物を言う。
つまり初心者では無理。
— ぎん丸@元トラックドライバー (@ginmaru96) 2019年5月30日
チャーター便は何でも請け負います。
機械一つから小物のバラ積みまで。
はじめまして!
青果長距離トラックドライバーの『ま~♪』です。
よろしくお願いしま~す。 pic.twitter.com/njmrnxOsMR— 九州野菜の運び人『ま~♪』 (@FuRY2Vh0AQaRIlA) 2019年5月22日
長距離運転手のメリット・デメリット


・給料が良い
長距離トラックドライバーは運送業界では給料が一番多いです。
年収500万円は超えるでしょう。
・日本全国に行ける
積み降ろし場所が不定のチャーター便長距離トラックドライバーは日本全国津々浦へ行けますし、その土地のご当地名物も堪能できます。
自由気ままが好きな人には最高ですね。
・移動中に勉強できる
個人的には最大のメリットですね。音声コンテンツを利用して勉強し放題です。
詳しくは長距離ドライバーは移動時間に勉強すべし!ご覧ください。
・事故のリスク
走行距離の長い長距離トラックドライバーには他と比べて事故のリスクが高まります。
とくにチャーター便は知らない場所へ行くことが多いですから、事故のリスクはさらに高まります。
定期便ドライバーは高速道路と見慣れた道ばかりを走行するので、慣れと居眠り運転で事故のリスクが高まります。
・お金を多く使う
チャーター便ドライバーは日本全国のご当地名物を堪能できたり時間に余裕があるのがメリットの一つですが、その反面に各箇所でお金を多く使ってしまいます。
彼女や奥さんがいる人は手持ちさせるお金を管理してもらうのもよいでしょう。
・健康管理が難しい
外食メインの食生活ですから体調も崩しやすいですしお金もかかります。
体調不良だからと言って、トラックを駐車して簡単に病院に行けません。
移動中の車内ではついタバコを多く吸ってしまったりお菓子を多く食べてしまいがちです。
・浮気する
例外ですがマッチングアプリ等を使って全国各地で浮気をする強者もいます(笑)
長距離運転手のまとめ
- 長距離トラックドライバーは主にチャーター便と定期便の2種類
- 2~3日家に帰れないのはざらで3週間以上家に帰れないことも
- 定期便(路線便)ドライバーの方が仕事が楽でチャーター便ドライバーの方が仕事が大変な分スキルが身に付く
- 給料が良いが体調を崩しやすく事故を起こすリスクも高い
- 日本の物流を支える
- 一人自由気ままで楽
トラックドライバーでお金を稼ぎたいと思っている人は長距離ドライバーに転職するのが手っ取り早いです。
どちらが良いかと言われると、個人的には定期便(路線便)の方が仕事が楽で誰でもすぐにできます時間管理もしやすいのでおすすめです。
チャーター便のドライバーはある程度の経験とスキルがなければいろいろと苦労すると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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こちらの記事は業界経験者だからこそ言えるリアルな内容盛りだくさんですので参考にしてください。
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