運送業界

【庸車(ようしゃ)・下請け】数万のトラックが日本の運送業界・物流を支えています

こんにちは元トラッカーのぎん丸です。

日本の物流業界は大手企業が売り上げの大半を占めています。

運送業界は以下の通りです。

  • 運送業界の市場規模     145,449億円
  • 運送業界上位10社の売上高 約92,100億円

見ての通り業界の大半の売る上げを上位10社すなわち大手企業が占めています。

冒頭で紹介したように日本の物流を支える運送業界は一部の大手企業が大半の顧客から仕事を請け負い、そっくりそのまま庸車・下請けに仕事を流す極端なピラミッド構造となっています。

結論から言います。

  • 彼ら(庸車・下請け)が日本の物流を支えています
  • 彼らがいなくなったら日本の物流は滞ります
  • 彼らがいなくなったら当たり前のように明日荷物は届きません
  • 彼らがいなくなったら当たり前のように買える食品・日用品・衣料品などはただちにお店の棚からなくなります

これらをご理解の上記事をご覧ください。

当記事では残りの大半の売上高を占める庸車・下請けをピックアップして、運送業界の現状と業界を支える彼らの実情に特化した記事構成となっています。

 

※当ブログではトラックドライバー向けに多くの記事を発信しています。

こちらのまとめ記事は業界経験者だからこそ言えるリアルな内容盛りだくさんですので参考にしてください。

トラックドライバー達へ送る参考書さて当記事ではトラックドライバー達に送る参考書と銘打って、今までに反響の多かった記事をまとめて紹介します。 これらの記事にはぎん丸がトラックドライバー時代に「経験・体験」した事を惜しみなく紹介していますので参考にして頂ければ幸いです。 これからトラックドライバーになろうと思っている人には全記事必読かと思います。...

運送業界を牛耳る大手企業

平成27年度時点での日本の運送業界をざっくりと数字でみて、感じてください。

  • 日本全国の運送会社の総数 62,176社
  • 日本全国の運送会社の従業員数 185万人
  • 運送業界、全企業の内中小企業率 99.9%
  • 国内貨物総輸送量 トラック輸送トンベース約9割
                   トンキロベース約5割

トンキロベースでは約5割で残りは航空・鉄道・内航だがその過程まではほぼトラックで輸送。

引用:全日本トラック協会

運送会社の総数である62,176社がすべて荷主と直接契約を結び仕事をして収入を得ているわけではありません。

実は荷主と直接契約を結び収入を得ている会社は一部の運送会社なのをあなたはご存知ですか?

「じゃあその一部の会社はどこなの?」

大手運送会社・大手メーカーの系列会社・その他の企業協力会社が圧倒的な割合を占めています。

上位10社が業界の売上高の約7割を占める現状

どの業界でも業界を牛耳るのはトップに君臨する大手企業です。

  • 運送業界の市場規模   145,449億円

平成26年度時点 引用:全日本トラック協会

 

売上高ランキング(平成27-28年)

  1. 日本通運 1兆9000億円
  2. 日本郵政 1兆8900億円
  3. ヤマトHD 1兆4000億円
  4. 日立物流 6800億円
  5. セイノーHD 5500億円

上位5社の売上高を合計してみると

  • 64200億円

最近上場したSDホールディングス(佐川急便)9400億円を合計すると上位6社で国内の売り上げの 5割強を占めている事になります。

62,176分6社が運送業界の売り上げ5割強を占めているのです。

6位以下

6位 山九 4894億円

7位 センコー 4340億円

8位 近鉄エクスプレス 4202億円

9位 福山通運 2545億円

10位 鴻池運輸 2525億円

6位から10位の売上高を合計してみると

  • 18500億円

ちなみにこちらの5社を合計しても業界最大手の日本通運・日本郵政の売上高には届きません。

上位10社の売上高を合計してみると

  • 約92,100億円
  • 運送業界の市場規模   145,449億円

平成26年度時点 引用:全日本トラック協会

※11位以下は業界サーチ を参考にしてて下さい

これらの売上高の合計を見てみると日本の運送会社業界の売り上げの約7を上位10社が占めているという事がわかります。

大手運送会社上位の10社で運送業界の売り上げ 約7を占めている。

残りの数万社が約3割である約5兆3千億円売り上げを占めている事になります。

ちなみにこれらの数万社の売り上げを合計すると業界トップ3の 日本通運・日本郵政・ヤマトHDの売上高に届く計算になります。

 

※物流業界の巨人「日本通運」や「ヤマト運輸」についてはこちらの記事をご覧ください。

【日本通運】総合物流国内No,1の運送業界の「巨人」を知る物流業界の巨人「日本通運」。今回、自衛隊の砲弾輸送事故で皮肉にも有名になり、ネット界隈に晒されてしまった巨大物流会社を紹介します...
【セクハラ】ヤマト運輸20万人強の従業員を抱えるの最大のリスク当記事では従業員数21万人声を誇るヤマト運輸最大のリスクについて管理人の意見を書いています。...

この運送業界の状況から何がわかるのか?

以下数万社の大多数は直接荷主との契約をせずに大手運送会社の庸車(ようしゃ)・下請けとして荷物を運び売り上げを確保している会社が大半を占めています。

直接荷主と契約している運送会社もあります。

中小企業はなぜ荷主直接と契約しないのか?

厳密に言えば直接契約できないのです。

みなさんは何か荷物を運びたいと思ったらどの運送会社を利用しますか?

一般消費者の荷物の多くは日本郵政・ヤマト運輸・佐川急便あたりのいわゆる宅配便を利用します。

引越しで荷物を運んでもらうには日本通運・サカイ引越センター・アート引越センター・アリさんマークの引越社あたりの名のある大手企業を利用するのではないでしょうか。

企業も同様で日立物流・西濃運輸・福山通運・トナミ運輸といった大手企業に荷物の運搬を依頼するケースが多いのです。

例外として大手メーカーや流通業界などは独自の配送ネットワークを持ったの自社系列の運送会社を持っている会社も多々あります。

知名度・信用性がない運送会社に自社の製品や家財を運んでもらうのは不安ですしね。

運送業界の矛盾

しかし残念ながら個人・企業が頼んだその荷物の多くは依頼したはずの運送会社のトラックでは運ばれていません。

実はそれらの大手企業が請け負った荷物の大半を庸車(ようしゃ)・下請けの名前の知らない町の中小企業が運んでいるのです。

荷主
荷主
「信用して大手にお願いしたのに・・・」

「違う運送会社が荷物を持ってきた・・・」

この矛盾の塊こそが運送業界なのです。

  • 豆知識として日本の大手運送会社で貨物を100%自社で輸送している運送会社はほとんどありません。
  • むしろ自社便でなく庸車・下請けの割合が多いです。

直接荷主との契約をもたない運送会社は売り上げを確保できません。

直接荷主との契約をもたない運送会社は大手運送会社に輸送を依頼され庸車・下請けして収入を得ます。

大手企業が「庸車・下請け」に依頼するメリット・デメリット

  • 固定費を削減できる
  • 面倒な仕事を丸投げできる
  • 自社の運行管理が楽になる
  • 事故が多い
  • クレームが多い
  • トラブルが多い
  • 自社のイメージが悪くなる

 

庸車・下請けのドライバーは大手の看板を背負って仕事をしている自覚が少なくクレームが多くなりデメリットの方が大きいです。

しかしそれ以上に大手は昨今の働き方改革により自社の社員の労務管理が大変で手っ取り早く丸投げできる庸車・下請けが便利なのです。

  • 宅配最大手のヤマト運輸はあまりのクレームの多さに、20183月中旬より下請けにユニフォームの着用を禁止し対応したとの事。

庸車・下請けをするメリット、デメリット

  • 大手運送会社から定期的に仕事を依頼されるため安定した収入が望める
  • 直接荷主との関わりがないのでトラブルが少ない
  • 責任を大手運送会社が肩代わりしてくれる事が多い
  • 大手運送会社がやりたくない仕事を頼まれる
  • とにかく仕事がきつい
  • 基本的にブラック企業
  • 無理な運行を要求される
  • 立場が弱い
  • こき使われる
  • 家に帰れない

デメリットばかりですが…。

〇〇運送・〇〇運輸・〇〇商事・〇〇商運・○○急送

などといったみなさんが名前の知らない運送会社のトラックは多くが庸車・下請けとして大手運送会社が依頼を受けた荷物を依頼されて運んでいるのです。

  • ちなみに下請けの中には大手運送会社の看板を背負った下請けもいます
  • ぱっと見て大手運送会社に見えますが実は、下請けだったりする事は良くある事です
  • 見分け方としてはトラックのキャブのピラーを見てください。そこにはその会社の正式名称が書いてありますので、本体か下請けか見極められます

「庸車・下請け」の給料事情

運送業界の平均年収

  • 大手企業ドライバー 450万円
  • 中企業ドライバー  380万円
  • 小企業ドライバー  350万円

参考:平均年収.JP

あくまでも平均年収です。

リアルに15年間運送業界に携わってきた「ぎん丸」から言わせていただくと

トラックドライバーの年収は300万円〜800万円位ですかね。

幅広すぎ!って思うかもしれませんがそれが事実です。

ちなみにドライバーではありませんが、大手運送会社の上層部クラスになれば年収1000万円以上も十分に可能です。

実際に勤める地域・トラックの種類・仕事の内容・会社の規模によってによりかなりの違いがあります。

ちなみにぎん丸がトラックの運転手時代にもらっていた年収は600万円です。

  • 月収   40万円
  • ボーナス 60万円×2

大手企業だったので就業規則もしっかりしていたし残業代も5分単位で支給されていましたし、労働組合もありましたので会社は好き勝手にできなったのですね。

もちろん移動は全高速です。

そもそも運送業界も一般の企業と同じですからピンキリです。

運送会社も一般企業と同じで会社によって給料体系は様々です。

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登録はもちろん無料です。

中小企業は横のつながりが強く運送会社を転々と変えていくトラックドライバーが多いですがそれでは一生楽にはなりません。

とくに中・長距離ドライバーには長距離ドライバーは移動時間に勉強すべし!の一読をおすすめしています。

おわりに

庸車・下請けのデメリットばかり書いてしまいましたが…

トラックの運転手はマナーが悪い!?バスの運転士を見習うべき理由とその原因で日本の国内の国内の貨物輸送の9割が陸送でありトラック輸送であると記事に書きました。

  • 日本のトラック輸送全体の売上高7が上位数十社の大手企業が占めている。
  • 日本のトラック輸送全体の売上高3数万社の中小企業が占めている。
  • その売上高7割以上の大手企業数十社数万社庸車・下請けの中小企業が支えている。

ここでいう中小企業とは街で365日見かけるあなたが見知らぬ町の運送会社の事です

つまり町で見る名の知らないトラックの大半が庸車・下請けとして大手企業の荷物を運んでいるドライバーなのです。

しかも庸車・下請けのドライバー達は無理な運行が多く、寝不足のまま運行するなんてザラですし運賃は大手にピンハネされてしまうため薄給です。

こういった彼らがトラックドライバーがエンジンを切らない6つの理由でも紹介したように路上駐車せざるを得ない状況を作り出しているのです。

このご時世今だに街の運送会社はブラック企業が多いです。

庸車・下請けで働くあなたはドラエバーなら大手企業も多数登録していて優良企業も多いのでとりあえず登録しておきましょう。

大手運送会社は自分達の身を守るため楽な仕事をし、きつい仕事は下請けに丸投げします。

運送業界も日本の縮図のように大手企業ばかり儲かり中小企業には還元されない。

こうした事を今後変えていかないとますますトラックドライバーが少なくなってしまいます。

いまの日本は街の運送会社の庸車・下請けのトラックドライバー達が日本の物流を支えている事は紛れのない事実なのです。

最後まで記事を読んで頂きありがとうございました。

 

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【ドラエバー】トラックドライバーの転職のタイミングは今だ!元トラックドライバーのぎん丸です。 「働き方改革」という名の下で、各企業は残業等を減らし今までの勤務体系を大きく見直し始めています...

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